ふと、一年前の日記を読み返し、ロラン・バルトの一説を思い出した。
最近の出会いについて「分類」を考えていたので、なるほど、と思った。さて。まぁ、分類されないからとて、それがすなわち恋愛対象での唯一者となる訳ではないが、、、単に、自分の常識を超える常識を持っている人間に出会っただけやもしれんし。

ロラン・バルト「恋愛のディスクール・断章」
「アトポス:愛する人は、恋愛主体によって「アトポス」とみなされる。つまり、分類不可能なもの、測りがたい独自性をもつもの、である。」
「わたしを魅惑する他者はアトポスである。わたしはその人を分類することができない。それがまさしく「唯一者」であり、私の特別な欲望に奇跡的なまでに呼応する特別の「イメージ」であるからだ。(中略)私の欲望は分類が可能だということになる。私がこれまで愛してきた存在にはすべて共通の特徴があるのだろうか。」(p.54-55)